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ミケランジェロが「天国の扉」と絶賛した、ブロンズの扉に描かれた製作者ギベルティ自身の像
Piazza del Duomo, Florence, Italy
サン・ジョヴァンニ洗礼堂
サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂
(Battistero San Giovannni (Cattedrale di Santa Maria del Fiore)
マヨルカ島 Mallorca
ミケランジェロが「天国の扉」と大絶賛したブロンズの扉がある、ルネサンス美術の幕開けのきっかけとなった洗礼堂。
サン・ジョヴァンニ洗礼堂(サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂)の必見スポット
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スペインの観光都市
サン・ジョヴァンニ洗礼堂(サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂)と周辺スポットへのアクセス
カサ・ミラ
(Casa Mila)
ガウディの代表作の一つで、全く直線の部分がないことが特徴。特に波打つような曲線が印象的な外観。
グエル公園
(Palau Guell)
エウゼビ・グエル伯爵とアントニ・ガウディの夢が作り上げた、1900年から1914年の間に作られた分譲住宅。現在は公園として市民に親しまれています。
カタルーニャ美術館
(Museo Nacional de Arte de Cataluna)
中世から20世紀までのロマネスク美術、ゴシック美術、近代美術などのカタルーニャ美術を中心としたコレクションが集められた美術館。
ピサ Pisa
概要
「サン・ジョヴァンニ洗礼堂」は、サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂に付属する洗礼堂で、11~12世紀に建てられた、大聖堂の正面に向き合って立つ八角形の建物。ロマネスク様式の最も重要な教会建築のひとつといわれています。聖ジョヴァンニ(洗礼者ヨハネ)に捧げられたもので、正面のドゥオーモが完成するまでは、聖堂としても使われていました。
このサン・ジョヴァンニ洗礼堂は、サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂を構成する3つの建物(ドゥオーモ、ジョットの鐘楼、そしてこの洗礼堂)のうち、最も古いロマネスク建築といわれていて、起源は4~5世紀までさかのぼります。完成は1202年で、屋根部分はすでに1128年に、そして頂頭部のランターンは1150年には完成していました。
正面には、旧聖堂のサンタ・レパラータ教会がありましたら、この洗礼堂に比べて見劣りするという理由から、この洗礼堂が礼拝堂として使用されていましたが、現在みることができるフィレンツェの象徴でもあるサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂が完成したことで、この洗礼堂は、礼拝堂に入る前に洗礼を施す洗礼堂としての役割を担うようになりました。
ダンテ・アリギエーリも、このサン・ジョヴァンニ洗礼堂で洗礼を受けたといわれていますが、彼は、「新曲」地獄編で、「わが美しき聖ジョヴァンニ」と言及しています。
また、この洗礼堂には、3つの扉が設置されていますが、中でも、ギベルティ作の東側の扉は、ミケランジェロが「天国の扉」と賞賛したことで有名な扉です。また、北側の扉の製作をめぐって行われたコンクールは、ルネサンス美術の幕開けと位置づけられています。
高内部も、聖ジョヴァンニの生涯や、旧約聖書の「最後の審判」などを描いたビザンチン風のモザイク画が見事に描かれています。
■フォロ・ロマーノ (Foro Romano) 0.5km 徒歩5分
■パルテオン (Pantheon) 1.8m 徒歩20分
■トレヴィの泉 (Fontana di Trevi) 1.6km 徒歩18分
■トレヴィの泉 (Fontana di Trevi) 2.4km 徒歩28分
■ナヴォーナ広場 (Piazza Navona) 2.7km バス・地下鉄30分
■サンタンジェロ城 (Castle Sant' Angelo) 3.4km バス30分
■サン・ピエトロ広場 (Piazza San Pietro) 3.1km バス25分
サン・ジョヴァンニ洗礼堂(サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂)に関するインフォメーション
所要時間
約30分
営業時間
12:15~19:00
第一土曜日 - 8:30~14:00
日曜日・祝日 - 8:30~14:00
閉館日
1月1日、9月8日、12月24日、12月25日、復活祭の日曜日
入場料
4ユーロ
*クーポラのほか、洗礼堂やジョットの鐘楼、地下聖堂、ドゥオーモ付属美術館への入場をご希望の方は、10ユーロの共通チケットが断然お得です。
カサ・バトリョ
(Casa Batllo)
美しい複数の色で飾られたタイルやステンドグラス、建物の曲線を描いた枠など、世界で類のないガウディの傑作の一つ。
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サン・ジョヴァンニ洗礼堂には、3つのブロンズの扉が設置されていますが、このうち、東門と北門を担当したのが、ロレンツォ・ギベルティ。中でも、東側に位置する扉は、後に、その美しさに感動したミケランジェロが「天国の扉」と賞賛し、有名になりました。
この扉は左右合計10枚のパネルで構成されていますが、完成までにはなんと27年ものの時間がかかりました。透視画法を用いたことで、レリーフに奥行きがあるように見えることがポイントです。また、右扉の上から3枚目の左下には、製作者ギベルティ自身の像も描かれています。
現在洗礼堂に設置された扉はレプリカで、オリジナルは、ドゥオーモ付属博物館に収められています。ちなみに、このレプリカの扉は、日本人の寄付によるものなのです。
ルネサンス美術の幕開けといわれる、コンクールで選ばれたギベルティ作の扉
3つある扉のうち、北側の扉に関しては、1401年に、製作者の公募が行われました。これは、歴史的に重要な意味を持っていますが、このようにコンクール形式で製作者を選出した初めての例とされていて、ルネサンス美術の幕開けとしてみなされているからです。
実際に応募したのは、芸術家7人で、最終的にロレンツォ・ギベルティが担当することとなりました。フィリッポ・ブルネレスキも最終選考に残りましたが、ギベルティとの共同制作を断り、建築を学ぶためにローマへ移動し、後に大聖堂のクーポラ設計に携わることとなったのです。
聖ジョヴァンニの生涯や「最後の審判」「創世期」を描いた、ビザンチン風のモザイク画
サン・ジョヴァンニ洗礼堂内部は、聖ジョヴァンニの生涯や、旧約聖書の「最後の審判」、「創世期」などを主題としたビザンチン風の見事なモザイク画が天井に描かれています。正面のサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂のクーポラ内壁のフレスコ画とは全く異なるモザイク画で、こちらはブロンズ~ゴールドのインパクトが素晴らしいモザイク画で、必見の傑作です。
また、天井の設計は、二重構造になっていて、1220年から100年以上もかけて建設されたドゥオーモを設計したブルネレスキも参考にしたといわれるほどです。